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呪われたホープ・ダイヤモンド

「Jewel's anecdote~宝石と物語~」

宝石や天然石は、古くから人の心を掴む魅力に溢れ
多くのおとぎ話や、歴史に登場します。

ここでは、そんな宝石や天然石にまつわるお話をご紹介いたします。

今回のお話は4月の誕生石・・・

「ホープ・ダイヤモンド」

持ち主を必ず不幸のどん底に落とすダイヤモンドがあります。
それは「フランスの青」、「王冠のブルーダイヤモンド」、「タベルニエ・ブルー」など
さまざまな別称がつけられている『ホープ・ダイヤモンド』と呼ばれるダイヤがそれです。

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↑スミソニアン博物館に寄贈された「ホープ・ダイヤモンド」

1645年にインドからヨーロッパに持ち込まれた「ホープ・ダイヤモンド」
以来300年、持ち主は転々と変わりながら不幸・不運に見舞われます。

それでは、時系列にそって、足取りを追ってみましょう。

始まりは1645年、宝石商のタヴェルニエが青いダイヤモンドを購入します。

最初の持ち主はルイ十四世…
ホープ・ダイヤモンドの原石は「王冠の青」
「フランスの青(フレンチ・ブルー)」
「ブルーダイヤモンド」へとカットされ
王の儀典用スカーフ(クラバット)に付けられました。
この頃から、フランス経済は破綻をきたし出します。

ホープ・ダイヤモンドを受け継いだのはルイ十六世の妃「マリー・アントワネット」
フランス革命に巻き込まれ断頭台の道を進みました。

そしてフランス革命の折、ホープ・ダイヤモンドは歴史から姿を消します。
何者かに強奪されたという説が有力です。

1812年にはイギリスのダイヤモンド商ダニエル・エリアーソンが
ダイヤモンドを所有していたことが記録に残っています。

1830年銀行家のヘンリー・ホープがホープ・ダイヤモンドを入手します。
彼の死後、妻のアデーレが『ホープ・ダイヤモンド』を相続しますが破産により売却

1909年にダイヤモンドを手に入れた宝石商は自動車事故死。

売り先だったトルコ王も革命によって廃位の憂き目に。
次にダイヤを手に入れたのはアメリカのマクリーン夫人。
しかし夫人にも不幸が。9歳の息子は車にはねられて死亡。
娘は睡眠薬で自殺。夫もアルコール依存症に。

マクリーン夫人の死後、ニューヨークの宝石商ハリー・ウィンストンに売却され、 10年程彼が個人コレクションとして所有した後にスミソニアン博物館に寄贈されました。

盗難を防ぐ為に、なんと普通郵便小包で郵送するという
逆転の発想でスミソニアン博物館に寄贈された「ホープ・ダイヤモンド」

いまはスミソニアン国立自然史博物館で静かに眠っているそうです。

 

~END~

実は、この「ホープ・ダイヤモンド」の逸話は1909年のロンドンタイムズで架空の所有者を多数載せた記事が元らしく、多分に誇張が含まれているそうです。

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